俳優・清水尋也さんは、数々の映画やドラマで存在感を放ち、次世代を担う実力派として注目されてきました。しかし、そんな彼が突如として大麻所持の疑いで逮捕されたというニュースは、多くのファンや関係者に衝撃を与えました。本記事では、清水尋也さんの華々しい出演作と俳優としての経歴、受賞歴から人物像までを丁寧に振り返りつつ、現在の状況と今後の活動への影響についても整理します。この記事を読めば、清水尋也さんの歩んできたキャリアの全体像と、最新の出演情報、そして今何が起きているのかが明確にわかります。
1. 清水尋也の現在地:人気俳優から突然の逮捕まで
1-1. 最新出演作「19番目のカルテ」での役柄と注目度
2025年夏、清水尋也さんが出演していたTBS系列の日曜劇場『19番目のカルテ』は、医療ヒューマンドラマとして多くの注目を集めていました。清水さんが演じたのは、3年目の内科専攻医・鹿山慶太。このキャラクターは「答えのない問いに悩むより、目の前の事実に向き合うべきだ」と語る合理主義の青年で、理想と現実の狭間で葛藤する姿がリアルだと評価されていました。
視聴者からは、冷静な態度の裏に潜む感情表現が「じわじわくる」「静かな熱さがある」と好評でした。TBSの日曜9時枠という高視聴率帯で、清水さんが演じる複雑なキャラクターがドラマ全体のリアリティと奥行きを支えていたのは間違いありません。
しかし、この作品が放送されていた最中に別の報道が大きな話題となり、状況は一変します。
1-2. 大麻所持での逮捕報道と業界・視聴者への影響
2025年9月3日、清水尋也さんが麻薬取締法違反(大麻所持)の疑いで逮捕されたという衝撃的なニュースが報じられました。報道によると、7月10日頃、東京都杉並区の自宅で大麻成分を含む植物片や巻紙などを所持していたとされ、警視庁はこの情報をもとに家宅捜索を実施。逮捕時には20代の女性も同席しており、彼女も同容疑で逮捕されています。
清水さん本人は「大麻を持っていたことは間違いありません」と容疑を認めており、視聴者や関係者の間に大きな衝撃が走りました。所属事務所「オフィス作」は公式サイトで謝罪文を発表し、「報道で初めて知った」「警察による取り調べの最中」とコメントしています。
この件を受け、TBSは『19番目のカルテ』の出演シーンをカットする方向で調整していると発表。最終回を目前に控えるタイミングだったこともあり、視聴者の混乱と落胆の声はSNS上で相次ぎました。
2. 清水尋也の華やかな経歴と出演作の全貌
2-1. 俳優デビューのきっかけと家族の影響
清水尋也さんは1999年6月9日生まれ、東京都出身。身長186cmというスタイルを活かし、モデル活動や広告出演も行っています。芸能界入りのきっかけは、兄で俳優の清水尚弥さんが主演した映画『からっぽ』の試写会に同行したことでした。そこで芸能事務所の関係者から声をかけられたことで、演技レッスンを開始。その後すぐに俳優としての道を歩み始めます。
兄弟仲は良好で、共演作はないものの互いの出演作をチェックし、感想を言い合うこともあるとのこと。家ではあまり仕事の話はしないと語っていますが、俳優としてのスタンスには兄からの影響が色濃く表れているようです。
2-2. 映画デビューから注目作『渇き。』『ソロモンの偽証』まで
清水さんの映画デビューは2012年の『震動』です。その後、同年のテレビドラマ『高校入試』(フジテレビ系)にも出演し、着実にキャリアを積んでいきます。彼の名が一気に知られるようになったのは、2014年の映画『渇き。』で中島哲也監督による異色の世界観に挑戦したことがきっかけでした。
この作品で清水さんは、壮絶ないじめを受ける“ボク”という難役を演じ、圧倒的な存在感を示しました。翌年には『ソロモンの偽証』で不良少年・大出俊次を演じ、幅広い役柄への対応力を証明。少年法や社会問題をテーマにしたシリアスな作品でありながら、若手俳優の中でも一際輝きを放っていました。
2-3. 『ちはやふる』『東京リベンジャーズ』などの話題作への出演歴
2016年から2018年にかけて出演した『ちはやふる』シリーズ(小泉徳宏監督)では、冷静沈着なかるた部員・須藤暁人を演じ、女性ファンの間で話題になりました。高校生の青春と競技かるたを描いたこの作品は、若手俳優の登竜門的存在であり、清水さんもここでさらなる知名度を獲得します。
さらに近年では、2021年から公開された実写版『東京リベンジャーズ』シリーズにて、半間修二役を担当。原作ファンからも「再現度が高い」と評価され、続編である『血のハロウィン編』2部作にも続投しています。
以下に代表的な出演映画をまとめます。
公開年 | 作品名 | 役名 |
2014年 | 渇き。 | ボク |
2015年 | ソロモンの偽証 前編・後編 | 大出俊次 |
2016年 | ちはやふる 上の句・下の句 | 須藤暁人 |
2021年 | 東京リベンジャーズ | 半間修二 |
2023年 | 東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 | 半間修二 |
3. ドラマ出演作から見る清水尋也の演技の幅
3-1. 『anone』『おかえりモネ』などで見せた繊細な演技
2018年に放送された『anone』(日本テレビ系)では、田中裕子さんら実力派俳優陣の中で、心に傷を負った青年・紙野彦星を熱演。第11回コンフィデンスアワード・ドラマ賞 新人賞を受賞し、演技派若手俳優としての評価を高めました。
続く2021年には、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』に登場。東日本大震災後の東北を舞台にした本作では、登場人物たちの心情を丁寧に描く演出の中で、清水さんも控えめながら存在感のある演技を披露しました。
3-2. 主演作『インベスターZ』で見せた存在感
同じく2018年、テレビ東京系列で放送された『インベスターZ』では、清水さんにとって初の連続ドラマ主演を経験しました。彼が演じたのは、超進学校の投資部にスカウトされた天才高校生・財前孝史。経済・投資といった難解なテーマを扱いながら、テンポのよい展開と説得力ある演技で視聴者を惹きつけました。
この作品は、実在の経営者がゲスト出演するなど異色の構成でしたが、清水さんの知的でクールなキャラクターが作品全体の軸として機能していました。
3-3. 配信ドラマやアニメ声優など多彩なチャレンジ
地上波ドラマにとどまらず、配信プラットフォームでの活躍も印象的です。2023年にはNetflixの実写版『幽☆遊☆白書』で敵役・鴉(カラス)を演じ、原作ファンからも高評価を得ました。また、Amazon Prime Videoの『No Activity Season2』(2024年)では刑事ドラマのコメディ要素に挑戦し、演技の幅広さを印象づけました。
さらに2021年には、アニメ映画『映画大好きポンポさん』で声優に初挑戦。主人公・ジーンの声を担当し、業界関係者からも「声だけでも感情を届けられる才能」として注目されました。
4. 清水尋也の人物像に迫る:特技・趣味・私生活
4-1. サッカー・バスケ経験者としての身体能力と役作り
清水尋也さんの演技には、長年のスポーツ経験が活かされています。3歳のころから兄の影響で始めたサッカーは8年間にわたり続け、さらに小中学校ではバスケットボール部に所属。これらの経験により、動きにキレがあり、アクションシーンや走りながらのセリフ回しに安定感があります。
たとえば映画『東京リベンジャーズ』シリーズでは、暴走族の副将格・半間修二として登場し、激しい立ち回りシーンや細かな所作がリアルだと話題になりました。高校時代まで続けていた球技スポーツの経験が、画面越しにも伝わる自然な身体表現に繋がっていると感じる視聴者も多いようです。
4-2. 音楽や語学留学から見る多才さ
演技だけでなく、音楽や語学にも積極的に取り組んでいます。ベース・ギター・ドラムなどの楽器演奏が得意で、趣味のひとつとして日常的に取り入れているとのこと。また、HIP HOPダンスやフリースタイルRAPも得意分野に挙げられています(事務所公式プロフィールより)。
さらに、2019年9月から約3ヶ月間、ロサンゼルスへ語学留学していた経験もあります。この渡米期間中にはファースト写真集『FLOATING』も撮影され、海外での感性や世界観の広がりを作品として表現する姿勢に好感を持つファンも多くいます。
4-3. 兄・清水尚弥との関係性と家庭背景
清水尋也さんの家族構成や家庭環境についても、多くのファンが関心を寄せています。Wikipediaによると、小学校入学時に母子家庭となり、21歳のときに母親を亡くしたとされています。このような背景が彼の演技に奥行きを与えていると感じる方もいるかもしれません。
俳優である兄・清水尚弥さんとは非常に仲が良く、互いの出演作を観て感想を伝え合う関係。仕事の話を家ではあまりしないとしながらも、演技に対する真剣さと信頼がうかがえます。
5. 清水尋也が受賞した演技賞と業界での評価
5-1. TAMA映画賞最優秀新進男優賞などの実績
清水さんが俳優としての地位を確立する大きなきっかけとなったのが、2019年の第11回TAMA映画賞「最優秀新進男優賞」受賞です。この賞は、映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』『パラレルワールド・ラブストーリー』『貞子』といった複数作での演技を評価されたもので、単一作品での評価ではなく、年間を通した総合的な演技力が認められたという点で非常に価値があります。
この受賞により、清水さんは若手演技派として一気に注目され、以降は主演作・話題作へのオファーが急増しました。
5-2. 演技力と存在感が高く評価された代表作とは?
清水尋也さんは、感情表現に頼らない静かな演技が得意です。『anone』の紙野彦星役では、病気と家族に翻弄される青年という難しい役を演じきり、第11回コンフィデンスアワード・ドラマ賞新人賞を受賞しました。
また、『青くて痛くて脆い』『さがす』などでも、登場人物の心の機微や葛藤をリアルに描き、共演者や監督からも演技力を高く評価されています。特に『さがす』は釜山国際映画祭に正式出品されており、国際的な評価も視野に入れた俳優としてのポテンシャルを示しました。
6. ファンが注目すべき今後の活動と出演情報
6-1. 映画『オアシス』『リボルバー・リリー』など最新作
逮捕前には、話題作への出演が立て続けに続いていました。なかでも注目度が高かったのは、2024年11月公開の映画『オアシス』です。この作品では高杉真宙さんとのW主演で、社会から孤立した若者たちの居場所を描いたヒューマンドラマ。若者の葛藤や連帯をリアルに描いた作品として、公開時には大きな話題を呼びました。
さらに、2023年8月公開の『リボルバー・リリー』では南始役として出演。主演の綾瀬はるかさんを支える重要な役割を担い、アクションとドラマの両面でしっかりと役割を果たしています。
6-2. 配信作品『幽☆遊☆白書』『No Activity』などの評価
2023年にNetflixで全世界独占配信された実写版『幽☆遊☆白書』では、人気キャラクター・鴉(カラス)を演じました。原作ファンからは「再現度が高い」「静かで不気味な存在感がハマっていた」と評価され、配信ドラマの中でも印象的なキャスティングとして注目されました。
また、2024年にはAmazon Prime Videoで配信された『No Activity Season2』にも出演し、刑事コメディに挑戦。英勉監督作品との相性の良さもあって、ファンからは「振り幅がすごい」「笑える清水尋也も見られて嬉しい」との声が上がっていました。
6-3. 放送・配信中止や編集対応が懸念される今後の展開
一方で、2025年9月現在は、逮捕による影響が現実的な問題となっています。TBSは『19番目のカルテ』について、清水さんの出演シーンをカットする方向で調整中と公式にコメントを発表。さらに、バラエティ番組『ジョブチューン』なども出演シーンの放送見送りを検討していると報じられています。
また、既に収録・編集が終わっている作品の今後についても、配信停止や編集差し替えの可能性があり、ファンからは「もう見られないのではないか」と不安の声が広がっています。
ただし、過去作品については現時点で配信停止などの動きは確認されておらず、今後の発表が待たれています。
今後の出演作・配信状況まとめ(2025年9月時点)
種類 | 作品名 | 状況 |
映画 | オアシス(2024年) | U-NEXTにて独占配信中 |
映画 | リボルバー・リリー(2023年) | 各種配信サイトで配信中 |
ドラマ | 19番目のカルテ(2025年) | 出演シーンカット方向で調整中 |
Netflix | 幽☆遊☆白書(2023年) | 配信中(変更なし) |
Prime Video | No Activity Season2(2024年) | 配信中(変更なし) |
7. まとめ:清水尋也のこれまでと、これからに寄せる視線
清水尋也さんは、若手俳優の中でも異彩を放つ存在でした。映画『渇き。』や『ソロモンの偽証』での強烈な印象、NHK朝ドラやNetflix作品までこなす柔軟な演技力。そして、TAMA映画賞やドラマ賞の受賞が証明するように、業界内外での評価も確かなものでした。
しかし、2025年の大麻所持による逮捕は、こうしたキャリアに大きな影を落としたのも事実です。出演中だった作品への影響はもちろん、今後の俳優活動がどうなるのかについても、不安と注目が集まっています。
それでも、多くの人が彼の演技に魅了されてきたのは事実であり、その軌跡には確かな実力と努力が感じられます。本記事では、清水尋也さんの出演作や経歴、人物像から現在の状況までを整理しました。彼が再び表舞台に立つ日が来るのか、見守っていきたいという思いを持つ方も多いのではないでしょうか。
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